『手でふれてみる世界』
2023/7/19ー7/30
原題:Le Mani Toccano il Monde
監督・撮影:岡野晃子
出演:アルド・グラッシーニ、ダニエラ・ボッテゴニ 他
編集:早川嗣
助監督:マルコ・カンパニア
字幕翻訳:朝岡直芽
音楽:阿部海太郎、仲野麻紀/ヤン・ピタール
宣伝美術:伊勢功治、駒形あい
制作:pangolin arte
協力:オメロ触覚美術館、MART近現代美術館、ポレポレタイムス社、ヴァンジ彫刻庭園美術館
2022年/日本/日本語・イタリア語/60分
2023 © pangolin arte
<Story>イタリア・マルケ州アンコーナに暮らす、視覚に障害を持つアルド・グラッシーニと妻のダニエラ・ボッテゴニ。芸術を愛し、80カ国以上を旅して、それぞれの文化が生み出してきたもの、自然や生きものに手で触れながら世界と出会ってきた。しかしながら、どの国を訪れても、美術館で作品を鑑賞することだけは困難だった。美術作品を後世に残すため収集、保存、公開する美術館と呼ばれる場所では、ガラスケースや柵越しに作品を見ることに重きをおいた、「視覚優位」の活動が行われているからだ。ならば自分たちで、見える人も見えない人も、ともに美術作品に手で触れて鑑賞できる美術館をつくろうと、夫妻は自ら行動し、「オメロ触覚美術館」を創設する。1993年にマルケ州の支援によって開館したこの美術館は、1999年にはイタリア議会の承認を受け国立の美術館となり、子どもから大人まで、視覚に障害がある人もない人も訪れる、すべての人に開かれた美術館となった。そこで働く人、訪れる人、かかわる人々は、「美術館とは何か」を静かに語りかけてくる。